こんにちは、れいしきです。
突然ですが、油圧サスペンションって知ってますか?
そう、WoTの日本中戦車ツリーのティア10、「STB-1」や、スウェーデンツリーの駆逐戦車ルート、中戦車ルートが持つ特殊な機能のことです。
今回は、油圧サスペンションを持つ戦車の内、同じ中戦車である「STB-1」と「UDES 15/16」の比較をしていきたいと思います。
先に言ってしまうと
いちいち読むのが面倒くさいという方のために、先に結論を申し上げますと、
STB-1の方が、強い。
とだけ言っておきます。では詳しくは説明していきます。
油圧サスペンションってなに?
まずは、WoTにおける油圧サスペンションとは何か、というところから説明します。とはいっても、そこまで難しくはありません。ざっくり言うと、モードを切り替えることで車体ごと傾斜できるようになり、その分俯角や仰角が取れるようになる、ということです。

こんな感じで、俯角を取る時にはお尻が上がり、逆に仰角(上)を取る時はお尻を下げる機能です。これを使うことで、STB-1では14度、UDES 15/16も13度、俯角が取れます。
一般的に優秀とされる俯角は10度であるため、油圧サスペンションによる効果はかなり大きいとわかります。普通の戦車では使えないような場所も、大きな俯角を使えば強ポジに出来る強みがあります。
STBの油圧サスペンション
実は、STBとUDES 15/16の油圧サスペンションには少し違いがあります。それを説明しておきます。
STBは速度が30㎞以下になると自動で油圧サスペンションが起動し、最大俯角14度まで取れるようになります。30㎞を超えると自動で解除され、俯角は8度に戻ります。
UDES 15/16の油圧サスペンション
UDES15/16の油圧サスペンションはSTBと少し異なり、速度が10㎞以下になると自動で油圧サスペンションが起動し、速度が23㎞以内である内は油圧サスペンションが起動し続けます。
つまり、一度10㎞以下になるように停止してから、撃ちに行く必要があります。しかしそこで急ぎ過ぎて23㎞を超えると、油圧サスペンションが解除され、俯角が13度から6度へ激減してしまいます。
また、STBと比べてモードチェンジにかかる時間がやや遅く、前線での撃ち合いではもたつくことも。
数値上での比較
ではここから比較していきます。まずは数値上で比較していきます。
条件は、搭乗員100%、戦友、カモフラ、食料あり。
STB-1はタボチャ、ラマー、スタビ。UDESはラマー、スタビ、被膜。
火力面の比較
STB | UDES | |
単発火力 | 360 | 440 |
金弾貫通力 | 330 | 310 |
リロード時間 | 5.74 | 7.77 |
DPM | 3700↑ | 3400 |
精度 | 0.33 | 0.31 |
絞り | 1.8 | 1.97 |
俯角/仰角 | -14/21 | -13/25 |
単発火力だけ見ればUDESの大勝利ですが、見るべきはSTBのDPMの高さ。ボンズ装備などでさらに上げればDPM4000↑まで届きます。貫通力もSTBが上回っています。
ただし、STBは単発火力の割に精度が悪く0.33となっています。UDESは高単発の割に0.31とそこそこの精度を保っています。絞りもそこまで大きな差はありません。
とは言ったものの、ここにはないデータとして、「主砲拡散」があります。移動時や砲塔旋回時にどれだけ精度が悪くなるかを示すデータです。
STBは拡散が良く、走り撃ちも可能です。ただ、前述の通り精度が悪いため近距離戦闘でしか発揮できないでしょう。
UDESは火力が高い分、拡散もそれなりの性能になっています。そこまで悪いわけではありませんが、しっかり絞って撃つ必要があります。
火力面のまとめ
STBは精度が悪いが、DPMがかなり高く、拡散もいいため近距離での撃ち合いが強い。
UDESは単発火力が高い分、しっかり絞って撃つ必要がある。
装甲面の比較
装甲面の比較をしていきます。ここは数値で示してもあまりアテにならないので、例によってTanks.ggを使ってみていきましょう。
STB-1

砲塔はソ連のようなお椀型であり、かなりの硬さを誇ります。中戦車や重戦車のプレミアム弾では中々抜けないでしょう。
しかし、目立つ弱点に大きなキューポラがあります。一応、俯角を取ることである程度隠すことは出来ます。
車体は紙装甲そのもの。自走砲の弾はかなり痛いです。弾薬庫判定があるため、弾薬庫保護は取っておきたいスキルです。
UDES 15/16

STBと同じく、砲塔はカチカチです。一般的な弱点であるキューポラでさえ、300mm相当になるため明確な弱点とは言えないでしょう。プレミアム弾でやっと抜ける程度と思ってもらえると。
車体はこちらも紙装甲ですが、車体上部がかなりキツイ傾斜がかかっており、口径が150mm以内のAP/APCRであれば強制跳弾が狙えます。
車体下部はペラペラであり、でかいエンジンが詰まっているため燃える危険性を孕んでいます。もちろん、自走砲の弾は痛い。
その他の比較
そのほかの比較をしていきます。
機動力
STBは最高速度がデフォルトで50㎞と中戦車としてはやや遅めです。拡張パーツでタボチャを付ければその点は解決できます。また、後退速度がデフォルトで25㎞、タボチャ込みで28㎞に。撃って下がって撃って下がってを繰り返せます。
UDESは最高速度が50㎞とSTBと同じ。タボチャを積みたいところですが、UDESの油圧サスペンションのシステム上、相性が悪いのが欠点。
隠蔽率・視界
STBの視界はデフォルトで400mと普通ですが、タボチャを積むのであれば搭乗員スキルや食料などで視界を伸ばす必要があります。戦友・状況判断力・偵察+食料でやっと451mになります。
静止時隠蔽率は29%、移動時隠蔽率は22%と前進のType61と比べると大きく改善されています。
UDESの視界はデフォルトで390mとティア8から変わっておらず低め。タボチャを積まないなら、被膜や換気扇で強化するのが良いでしょう。
また、UDESは隠蔽率がティア10MTでTOPであり、静止時隠蔽は38%と圧巻の数値です。移動時においても29%を保っており、STBの静止時隠蔽とほぼ同値です。
使用感
これまで、数値上やTanks.ggを使って比較をしてきました。ここからは、実際にランダム戦で使ってみて感じた使用感を紹介していきます。
STB-1
俯角が14度とれ、DPMが超高いので有利ポジを取れるとめっちゃ殴れます。それだけに何度も顔を出さないとならず、射線管理やヘイト管理の出来るプレイヤーでないと難しいように感じました。
砲塔が硬いとはいえ、少しでも横を向けば簡単に抜かれてしまいます。車体装甲はぺらいので自走砲の至近弾でさえかなりの痛手になります。
油圧サスペンションの起動条件が、速度30㎞とUDESに比べて緩いのはかなり使いやすいポイントです。後退が超早く、車体旋回も早いのでプレイヤーの意思にすぐ反応してくれます。
総じて、プレイヤーの力量が試される戦車であると感じました。撃ち合いや射線管理がある程度上手くないと、出過ぎて車体を抜かれたり、砲塔側面を抜かれたりすると思います。
(僕は使いこなせませんでした……)
UDES 15/16
STBと比べると、油圧サスペンションの起動条件が厳しいため、明らかに使いづらい性能です。
しかし、単発が高いため顔を出す回数が少なく済むので、その点に関してはSTBより使いやすいと感じました。絞り切った状態での精度はそこそこなので、中距離くらいでも十分使えます。
装甲に関しても、車体下部さえ見せなければ基本的に抜かれないので、色んなことを考える必要がない分、車体操作は簡単だと思います。ただし、砲塔が後ろの方についてるので、車体がはみ出しやすい所は欠点。
まとめると、UDES 15/16はSTBと比べると自由度が下がる分、車両の性能に頼ればある程度稼ぎやすい戦車だと感じました。
結論
性能上では、STBの方が優れていると言えるでしょう。しかし、プレイヤーの腕に依存する部分が大きいため、苦手な人は苦手かも……。
一方、UDES 15/16は一見使いづらいように思えますが、考えることが少なく済むので合う人には合うと思います。